管理栄養士 SHOKO のおいしい毎日

転勤妻として北海道→埼玉→大阪→岡山→佐賀と日本縦断中! 各地域での食文化や季節の食、子育てのことなど。

色々な事、やってみたらいいんだよ

クローゼットの中にしまって、あまり使わない棚があるのですが、
整理してみようかな…と久々にあけましたら
過去の資料が続々…。。。

その中に老健(老人保健施設)に勤めてたころのフロッピーが。

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入所者の方の個人情報が含まれているのはNGなのですが、
私が自身で作ったフォーマットや研修内容は許可をいただいて
データをもらって来たのを思い出しました。

他にも色々合ったはずだけど、FPは4枚。

1枚目→低栄養予防講座…うん。わかる。
6年前はちょうど栄養ケアマネジメント立ち上げ。
やりました。講座。

2枚目→嗜好調査、これもわかるよ。
調査票のフォーマットです。

3枚目→研修・新人研修。やりましたやりました。
私も管理栄養士合格したての23歳だったけど
新入職員にイッチョ前に新人研修をしました。

4枚目→山菜写真

問題はコレ。
えー?!
なんコレ?!?!

という感じですが、
そのとおり、山菜盛りだくさんのディスク。

これは、95歳と高齢ながら元気に通所(デイサービス)で来てくださった
ゴサブロウさんとの思い出のディスクなのです。

このゴサブロウさん。
毎月開催する栄養講座に必ず来る。
そして私に質問を浴びせ、色々なことを学んで(?!)ゆかれます。

23歳の栄養士歴3年の私といえば、、
教科書通りの学校での知識と、管理栄養士国家試験の試験勉強で得た
なんだか実生活に落としこみにくーい知識を持っているだけ。

そんな私はゴサブロウさんの質問に答えられるか?!という
プレッシャーをかかえ、日々を送っておりました。

栄養講座では耳も遠いせいか、他のおじいちゃんおばあちゃんをも差し置いて
自分の疑問を本日のテーマにもっていくゴサブロウさん。
皆で~骨粗鬆症の食事について~なんてやっていても
一人で違う話を持ち込む。
たじたじになりながら進行しつつも、それなりにうまくやっておりました。

ところが、ある日、事務長からのお呼出し。
事:「もきもきさーん、ご意見ボックスに利用者さんから手紙だよー」

も:「えっ、何かいけないことしましたでしょうか!?」

事:「なんか、山菜について知りたいことが書かれているけど、、、あなた宛に」

も:「 (('゚;Д,゚、.))… 」


そう、ゴサブロウさんは、「投書」という方法を知ってしまったのです。

それからは、ゴサブロウさんの来所日には投書が…
おかげで色々なことを調べさせていただいたワケです。

特に彼が興味津々だったのが
野山に生える山菜はどこで成長して、いつ収穫し、どのように調理するのかということ。

おかげで夜な夜な山菜についてまとめる日々が続きます。
本を一冊プレゼントしようかと思うけど、ゴザブロウさんは95歳。
視力が…

私はワードのフォントを20くらいにしてお手紙を書きました。

やりながら、心のなかで「ここまでやらんくてもいいかも…」とつぶやきながら
作業をしておりました。

でも、入所120名、通所登録400名(定員100名)いる中で
山菜について知りたいと投書までするのはゴサブロウさんだけ。

丁寧に返事を書くうちに、
ある日、ゴサブロウさん担当のケアマネさん(ケアマネージャー)が
「あなたの仕事に感動しました」と言いにきたではないですが。

さらに、
「この前家庭訪問したら、もきもきさんからのお手紙が缶に入ってたの…
ゴサブロウさん、大事にしてるのよあなたからの手紙」と。

若干、痴呆もあるし、こんなの本当は読んでもないかもと思ってた私は
"缶にしまってあった"という話で涙。

95歳になってもなお、山菜について興味を抱いたゴサブロウさんの
好奇心を満足させられてよかったなぁとその時思ったものです。

今思うと、この時にはじめて図書館をフルに利用することを知り、
果ては画像の処理やレイアウトも勉強した気がします。
それくらい追い込まれないと、自分で色々調べたりするのに疎い子でした。

20代前半でなんもできない私にゴサブロウおじいちゃんは
わざと修行を積ませたのかもしれないなぁと思います。
でも山菜だけど(汗)

まもなく三十路を迎えるから言えるのだと思いますが、
20代は特に、色々なことをやってみて得意不得意含めて
自分の輪郭をよく理解しないといけない。
そういう意味で、山菜調べもひとつ大きな意味のある仕事だったなーと今思えます。

その後ゴサブロウさんとは、私が主人の転勤で先にその施設を去ってしまうことになるのですが
今元気なら100歳も越しているはず。
元気でいてくれたらと祈るばかりです。
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by mokimokis | 2010-07-11 21:46 | 心に響いたこと